佐々木医院 山口県,下関市,吉田 内科, 胃腸科, 小児科

肝臓病(肝臓について)

肝臓病イメージ

B型やC型の肝炎ウィルス感染者は、肝硬変(肝臓が、硬くなり、働きが、低下した状態)や肝臓癌に、効率になりやすい(C型60~70%、B型10%程度)ことが、解っていますが、最近、C型は、内服薬で、95%以上、駆除されるようになり、C型肝炎ウィルスによる、肝癌の発生が、減ってきています。B型も、ウィルスの増殖を、抑える薬が、拡く用いられるようになり、発癌数は、変わらないものの、病状のコントロールが、容易になってきました。

しかしながら、最近、肝炎ウィルス以外の原因による、肝硬変や肝癌への進展する患者さんが、増えています。その代表的な疾患が、脂肪肝と糖尿病です。肝臓に脂肪が、沈着する、脂肪肝は、肝障害の中で、一番多い疾患で、日本の最新調査で人口の約30%と言われ、日本でも少なくても、2000万人の患者さんが、入ると言われています。昔は、脂肪肝が、あっても軽い肝機能障害を、認めても、肝病変が、進展することが、無いと思われていましたが、脂肪肝の3~5%が、非常に早いスピードで進展し、肝硬変や肝癌へ、移行すること、それ以外の脂肪肝の人も、その半分のスピードで、肝病変が、進展することが、解ってきました。

 
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又、日本では、糖尿病患者とその予備軍も、急速に増加し、1000万人程度と、言われています。糖尿病は、血管病であり、動脈硬化の危険因子の3個分に、当たると言われており、脳卒中や、心筋梗塞等の心血管疾患を、高率に、引き起こします。

又、最近、糖尿病の患者さんは、そうでない患者さんに、比べ、3倍の肝臓癌を、発症させやすいことが、解ってきました。さらに、脂肪肝と糖尿病の合併は、よく見られ、又、脂肪肝患者は、経過観察中に、糖尿病への進展も多いことが、知られています。
従って、これからの日本では、脂肪肝や糖尿病を、早期に診断し、重篤な、肝疾患や心血管系の予防が、重要と考えています。又、脂肪肝の中で、急速に、肝病変が、進展するかどうかは、血液検査、年齢等で、推定できます。

進展しそうな脂肪肝の患者さんは、下関医療センター等の専門の基幹病院へ、紹介し、肝臓のエラストグラフィー(侵襲が、無く、肝臓の硬さを測定する機械)や肝臓の生検(ボールベンの芯ぐらいの針を肝臓で、刺す)を行い、肝臓の組織を顕微鏡で、診断することで、概ね、診断可能です。当院では、患者さんと、共に、診断及び、今後の対処方法を、考えたいと思っています。

 

肝臓病(肝臓)について気になる症状ご相談がございましたら、日本肝臓学会肝臓専門医のいる下関市吉田佐々木医院まで相談下さい。

    一般社団法人日本肝臓学会